CT装置の内臓脂肪計測技術を応用した脳実質計測の試み
平成25年2月15日 検査室 新垣 周三
1 背景(はじめに) 16列マルチスライスCT16列高性能装置の導入により、高精細な画質と解析機能が充実してきた。そこで装置の高性能画像解析表示アプリを使って脳実質の計測を20年前から確立され一般的になっている内臓脂肪測定ノウハウを応用して計測する方法を考案した。
今回臨床症状や、診断名との相関性は検討せず、あくまでもこれからの診断に有効性が認められるかについての資料提供とする。
1 CT装置の性能
CT走査パネルは2種類有り現在プロフェッショナルモードのアプリを使って撮影しています
撮影はコンベンショナルスキャンにおいて1回転16㎜スライス厚1㎜×16枚のスキャンデーターを8枚加算で画像作成し、PACS出力を行っています。
注)このCTスキャン設定は装置導入時のデフォルト設定を変更して一般CTスキャン方法として採用しています(理由はデフォルト設定のデーター量が異常に多くPACS容量を圧迫することにより変更しました)従来のデフォルト設定はそのまますぐに使用できるようにプロトコルにそのまま保存しております)
CTのアプリモードにはナビモードが別途装備されており、医師が自ら簡単にCT撮影が行えるようにシステムプログラミングされています
2 計測方法について:測定スライス面は視床部、皮殻部、シルビウス裂部、尾状角観察レベルのスライス面に設定しています
➊頭蓋腔面積の測定方法
ピンクに色付けされた部分の面積を集計 実質計算=設定B÷設定A×100:% 面積測定に関与するCT値域を設定しています-200から60までの設定A CT値域を設定20から60までの設定B 尾状角 皮殻部 視床部 シルビウス裂部 ピンクの設定値に対応した面積(Cm²) Mean計測されたCT値の平均/面積を表示しています 画像で判断困難な欠損を反映します |
➋脳実質面積の測定方法
➌計算の仕方と計測値の平均値